タクタク一級建築士事務所 滋賀県・京都府の建築設計事務所/建築家 滋賀・京都で建築家と建てる家

リビング リノベ前

リビング リノベ前

玄関 リノベ前

リビング After

リビング After

玄関 After

大津京の家
滋賀県大津市/2021年(リノベーション)

既存住宅 築12年(2009年建設)
家族構成 夫婦
計画期間 設計2ヶ月、施工1ヶ月
専有面積 75.39㎡
改修面積 50.09㎡

コスト 1000万円以内

撮影 川村憲太/tametoma



琵琶湖を望む分譲マンションの1室。
3~4人家族用の3LDKの間取りを夫婦2人が快適に過ごせるようリノベーションしました。
リビングの快適性を上げるためにできるだけ広く、システムキッチンをチークのオーダーキッチンに変更し、それに合わせた上質な空間にすることが望まれました。

リビングの隣には和室があり、その間仕切りには襖があったことから間仕切りを撤去して元々の廊下部分もリビングの空間に加えることで12Jから22Jへと拡大しました。床は既存フローリングの上にフロアタイル仕上げ、天井はアッシュ材の天然木で仕上げました。

設備位置を変更せずに元々の位置でキッチンを取り替え、キッチンカウンターの代わりにカップボードを新設しました。
キッチンは木目が美しい板目のチークの突板を使用し、把手は無垢の真鍮を削り出したものを特注し、モーエンセンの家具のようにインセットで彫りの深い北欧家具の空気感を宿すデザインとしました。リビングからは電子レンジや炊飯器などの調理家電が見えないように収納でき、グラスや調度品のインテリアは美しく飾れるよう照明付きのガラス棚のカップボードもキッチンと同じくチーク材で製作しました。

ダイニングテーブルはフィンユールの椅子に合わせたデザインで製作しました。直径1100の丸テーブルで素材はオークの無垢材、幕板と脚のデザインがフィンユールの椅子と調和するデザインです。椅子はリーディングチェアとFJ-108でともにフィンユールの美しいデザインのものになります。

単焦点のプロジェクターで壁面をスクリーンとして活用できる空間には一人で寛げるパーソナルチェアを配置しました。フィンユールが1953年にデザインした名作のFJ-01です。オーディオが趣味でもある住まい手のために天井裏に配線をしてスピーカーを埋め込みました。壁面に設えた収納もキッチン等と同じくオリジナルの家具としてオーク材で製作しました。

2009年の建設で築年数も浅く基本的な住宅設備は利用できることから浴室、洗面台はそのままとし、個室の2室にも手を加えないことで1000万円以内のコストでリビングの快適性を向上させました。