タクタク一級建築士事務所 滋賀県・京都府の建築設計事務所/建築家 滋賀・京都で建築家と建てる家

豊中の家
大阪府豊中市/2018年

家族構成 夫婦30代+お子様1人*設計依頼時

構造規模 木造、平屋
計画期間 設計2ヶ月、施工5ヶ月
敷地面積 149.02平米
床面積  77.84平米
ロフト  8.19平米

撮影 川村憲太/tametoma

掲載

スーモマガジン2021.5.26
HouzzWebサイト
読売新聞朝刊2019年10月13日
住まいの設計2019年10月号

「家族がのびのびと暮らせる平屋を建てたい!」という強い希望をもつクライアントが見つけた 土地は8件の隣家に囲まれた都市部の旗竿地でした。恵まれた敷地に建てるものという平屋の固定観念を覆し、都市部の難しい敷地でも充分に実現可能なシンプルな平屋の住まいを目指しました。

コストは本体工事費1000万円代でという要望を叶えられるよう、過去のローコスト物件の設計経験を全力で投入してコストコントロールに努めて設計しました。建物は11m×7mの長方形でコスト的に可能な最大限の平面を確保し棟部分で4mの天井高さをもつ切妻の三角ボリュームをベースとしました。隣家に囲まれた空間でありながらもプライバシーを守りながら精神的に開放的で大らかな空間が実現できるよう設計しました。2カ所の天窓がありそこから射し込む光や抜ける風が心地よく、自然を感じられるテラスと一体感のあるリビング。生活動線に配慮した室内のゾーニングも理にかなった住みやすさとデザインを両立した空間ができました。

近年若い子育て世代からも平屋の住まいが見直されていますが、一般的には土地の広さや周囲の環境、コストなどから平屋は自然と諦められているように感じます。密集した住宅地でも、大きな土地でなくとも、コンパクトな平屋で快適に暮らせること。子供をのびのびと育てることができ、高齢化してからも安心して暮らせる平屋暮らしの普遍的な空間モデルとして平屋での暮らしはこれからのスタンダードになる魅力をそなえていると実感しました。