タクタク一級建築士事務所 滋賀県・京都府の建築設計事務所/建築家 滋賀・京都で建築家と建てる家

大津の家
滋賀県大津市


家族構成 夫40代+妻30代*設計依頼時


計画期間 設計1年6ヶ月、施工6ヶ月
住居棟
延床面積 134.60平米(1F/72.10平米、2F/62.50平米)
別棟
延床面積 47.28平米
敷地面積 303.00平米


設備 薪ストーブ、蓄熱暖房機
家具 ハンドワークデザインスタジオ
写真 新澤一平

敷地は滋賀県の大津市。比良の山並みと琵琶湖に挟まれた自然環境に恵まれた約100坪の10m×30mの矩形の敷地である。区画割りされた周囲はログハウスなどの建物が密に建てられているため、住宅内部から自然環境と向き合える空間構成を望まれた。


道路から敷地奥の雑木林の自然に向かって、徐々にプライベートな空間になるよう敷地を5つのレイヤーによって前庭、車庫、中庭、住居、奥庭と配置計画を行った。20坪弱の車庫と40坪強の住居は親子のデザインとし、1.5層と2.5層の切妻屋根のボリュームとし、道路からの景観に配慮した。


住居は1階にパブリックなLDK、和室、2階にプライベートな洗面、浴室、書斎、寝室を配した。薪ストーブを中心に据えた計画とし、中央の吹き抜け空間を介して全ての空間が暖まるよう小窓を設け、熱の効率的な移動を促している。また、洗面と浴室は最も景色の良い敷地奥のプライベート空間に配置することで眺望を確保し、上部のロフトからは琵琶湖を眼下に望める。


床はオークの無垢材、壁、天井は漆喰により自然素材の質感にも配慮し、家具は空間と調和するよう各部屋の仕上げに応じて素材を吟味した。積雪も多く冬の寒さが厳しいこともあり断熱は外断熱とし、薪ストーブで暖めた内部空間は冷えにくい。都会で働き、帰ってきた住まいでは自然の中で時を忘れて楽しめる大人の上質な空間が実現した。